コーヒー残渣をキノコの菌床栽培の基材として再利用し、収穫後の菌床を堆肥として三次利用する研究に励む高校生たちがいます。京都府立桂高校 植物クリエイト科・園芸ビジネス科の生徒たちです。「コーヒー残渣からキノコは生えるのか?」。この取り組みを初めて聞いたときの驚きは、今でも忘れられません。
 
「小川珈琲」と同高の生徒たちとの出会いは、2016年のこと。食品商社の方からお声がけいただいたことがきっかけで、京都の本店の残渣をお譲りするようになり、日々の研究に活用していただいています。このたび、そんな彼らの研究活動が「令和3年度気候変動アクション環境大臣表彰 普及・推進部門 緩和分野」において「気候変動アクションユース・アワード」を受賞しました。京都市のコーヒー消費量が日本第一位であったというローカルな視点がきっかけでスタートした研究が、循環型社会に向けた研究として公に認められ、広く社会に発信しされることに嬉しさと頼もしさを感じました。また、彼らのような若い世代が今後、どんな新しい発見をしていくのか、ワクワクして仕方ありません。
 
最後に。あらためて京都府立桂高校の生徒のみなさん、ご指導された先生方、本当におめでとうございます。今後、さらにキノコが安定して生産されるようになり、「小川珈琲」の店舗でおいしいキノコが食べられるようになる日を心待ちにしています。(品質保証課 藤本真弓)

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京都府立桂高校

昭和23年に開校され創立70有余年、普通科と農業系専門学科を併設し、「創造性に富み、心豊かな、たくましい人間の育成」を教育目標とする歴史と伝統ある学校です。